秋田県の小学校は学力テストで上位を取り続けている。
その学力はどのように育まれたか、その答えを述べている書籍があります「親子でできる秋田県式勉強法」だ。
著者は小学校の教諭を22年務めた方で、効果的な家庭学習の他、学級経営、親と教員との信頼関係づくりについて研究を続けています。
現在は、個別学習塾を開き、小・中学生を中心に学習指導・受験指導をしておられます。
その著者いわく、塾や家庭教師は費用が高く、教育費用の負担が大きいため、家庭学習の重要性を語っています。
さらに、秋田県の小学校の向上の要因は「家庭学習の定着」と「読み・書き・計算力の重視」とおっしゃっています。
今回私は、その中の家庭学習にフォーカスして実践出来そうな箇所をピックアップして伝えたいと思います。
家庭学習の環境を整えよ
当たり前ではないかという声が聞こえてきますが、本当にできていますか。
家庭学習の時間にテレビ見たり、スマホをいじっていませんか。
それでは、家庭学習が定着しません。
その時間中は、親はテレビやスマホを見ずに、本や新聞を読むことにシフトして下さい。
未就学生もいるご家庭ならば、絵の時間とするとよいでしょうと語られています。
これにより静かな空間が生まれ、家庭学習の時間は習慣化されます。
参考ですが、未就学生に関する論文がありましたので紹介します。
「就学後の教育の効率性を決めるのは、就学前の教育にある」とする内容です。
その中で示された「ペリー就学前教育プロジェクト」というのがあり実験の内容は、経済的に恵まれない3歳、4歳のアフリカ系アメリカ人の子供たちに就学前教育を2 年ほど続けたそうです。
そして終了後、この実験の被験者となった子供たちと、就学前教育を受けなかった同じような経済的境遇にある子供たちとの間で起こる、その後の経済状況や生活の質の違いについて約40年間にわたって追跡調査が行われた実験がありました。
その結果、学歴・所得・ 雇用などの面で大きな効果を上げ、このうち所得や雇用の向上が認められた報告がなされたそうです。
このプロジェクトの就学前教育を行ったことによる社会全体の投資収益率を調べると、15 から 17%と いう非常に高い数値が出ていたとのことでした。
それを参考にすると、学習時間の習慣の際に、未就学生は絵の時間もよいのですが、幼児用の通信教育を行ってもよいのかもしれません。


自主的に勉強するまではリビングで行うべし
またまだ勉強習慣が身につかないうちは、親の目の届くところで、勉強を行わせましょう。
付きっきりではなく、わからなくて困ってそうなら、声をかける程度でも十分です。
自分自身で勉強習慣が身に付き始めたら、徐々に勉強部屋に移行するようにと著者は語っています。
なぜ引き続きリビングでの勉強をおすすめしないかというと、気が散る要素がリビングには多くあるからだそうです。
テレビ、パソコン、おもちゃ、親や兄弟の声で集中力がMAXにはならないため、移行するように語っています。
著者以外のデータですが、日本家政学会の「学習場所と家族の存在が子どもに学習動機づけに及ぼす効果」より、
リビングやダイニングルームで勉強している子供たちは自律的な動機づけは高いと結果がでています。
またそのアンケートではリビングでの勉強の比率は50パーセントを超えているようです。
読書習慣を身につけよう
以前の記事で読み聞かせが良いことは話しましたが、読書習慣もまた学力の向上になると著者は語っています。
これもまた著者以外の海外調査で少し古いデータですが、イギリスの17,000人以上の子どもを対象にしたものがあります。
Center forLongitudinal Studiesの1970年の大規模な調査結果によると、楽しいから読書をするという本好きな子どもは、そうでない子どもよりも、知能の発達、語彙力、スペリング力、数学の能力すべてにおいて優れていることが明らかになったそうです。
昔から読書が好きな子は学力が高いことは日本でも知られていますので、読書週間は取り入れるべきですね。
では、どのようにしたら、読書習慣が身につくのかわからないと思います。著者は以下のことを行うと読書習慣が身につくと語っています。
- 親が読書する姿を見せる
- ハードルを低くする図鑑や歴史マンガを読む
- 読書記録をつける
親が読書する姿を見せる
読書嫌いな方々もおられると思いますが、そこは子供のため、ご自身のためにも情報収集のため、本を読むことがよいでしょう。
私のおすすめは勿論、図書館から借りた本を読むこと。
今は政府の方針のもと、図書館の本は充実しています。ぜひ、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
ハードルを低くする図鑑や歴史マンガを読む
図鑑や歴史マンガを読むですが、図鑑や歴史マンガも図書館で借りられますので、大いに活用し、無料で質の良い教育を行いましょう。
私も先週、図鑑を借りてカブトムシについて調べました。
息子がカブトムシに興味を持ったため、急いで本を借りて一緒に調べました。息子は目をキラキラさせて図鑑を読んでいました。
読書記録をつける
著者は手書きの読書記録をノートに手書きすることをおすすめしておりました。
ハードルが高いという方は、読書を記録するアプリもありますので、それを活用するのもいいかもしれません。
私は大人用では、アプリ「ブクロブ」、子供用に「ミーテ(公文教育研究会)」を活用しています。
私はこの3つがおすすめでしたが、それ以外にも秋田県の学習方法が沢山詰まっています。
ぜひ、一読してみてはいかがでしょうか。
親の読書を見せて、子供が学習する習慣を作るチャンスになるかもしれませんよ。
今日もありがとうございました。
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